東工大余話 2
 
 
 
 

 『青春短歌大学』 「虫食い」出題歌句一覧

 
    

      虫食い箇所に「漢字一字」を補い表現を完成せよ。 
      
      そのとき、きみは、詩人である。 

         無数の漢字解答が教室で提出されました。それら正解、名解、
           珍解、誤解を鑑賞しつつ考え合ったすべては、平凡社刊の
         『青春短歌大学』に書き著してあります。

 

 * 日本語

読むときは自然に読めど書くときは考へさせられる水( )・木耳     吉野 昌夫
 

 * かなづかひ

ふといでしをさなのおならちひさくて( )へと言へば( )ふ真似する     吉井 千秋
 

 * 口 紅

初めての吾が口紅に気づきしか口あけしまま見入る(   )     中島 輝子
 

 * とらわれ

しづかなる悲哀のごときものあれどわれをかかるものの( )食となさず     石川不二子
 

 * 先 生

先生と二人歩みし野の道に咲きゐしもこの( )ふぐりの花     畦上 知時

先生は含み笑ひをふとされて( )のふぐりと教へたまひき     畦上 知時

よく叱る師ありき/髯の似たるより( )羊と名づけて/口真似もしき     石川 啄木
 

 * 父・母・亡き親

死ぬまへに( )雀を食はむと言ひ出でし大雪の夜の父を怖るる     小池  光

起き出でて夜の便器を洗ふなり水冷えて人の( )を流せよ     斎藤  史

病む母の( )きの証ときさらぎの夜半をかそかに尿し給ふ     綴  敏子

父の髪母の髪みな白み来ぬ子はまた遠く( )をおもへる     若山 牧水

草まくら( )にしあれば母の日を火鉢ながらに香たきて居り     土田 耕平

いくそたび( )をかなしみ雪の夜雛の座敷に灯をつけにゆく     飯田 明子

( )をわがつまづきとしていくそたびのろひしならむ今ぞうしなふ     岡井  隆

夜半を( )る烈しき地震に母を抱くやせし胸乳に触るるさびしさ     野地 千鶴

今死にし母を( )すりて春の地震     岸田 稚魚

女子の身になし難きことありて悲しき時は( )を思ふも     松村あさ子

平( )に長生きせよと亡き母が我に願ひしを妻もまた言ふ     池田 勝亮

独楽は今軸傾けてまはりをり逆らひてこそ( )であること     岡井  隆

父として幼き者は見上げ居りねがはくは金色の( )子とうつれよ     佐佐木幸綱

( )島 と云ふ島ありて遠ざかることも近づくこともなかりき     中山  明

思ふさま生きしと思ふ父の遺書に( )き苦しみといふ語ありにき     清水 房雄

亡き父をこの夜はおもふ( )すほどのことなけれど酒など共にのみたし     井上 正一

子を連れて来し夜店にて愕然とわれを( )せし父と思へり     甲山 幸雄
 

 * 痛 み

たふとむもあはれむも皆人として( )思ひすることにあらずやも     窪田 空穂

今にして知りて悲しむ父母がわれにしまししその( )おもひ     窪田 空穂
 

 * 逢ひ・恋

陽にすかし葉( )くらきを見つめをり二人の人を愛してしまへり     河野 裕子

動こうとしないおまえのずぶ濡れの髪ずぶ濡れの( ) いじっぱり!     永田 和宏

たとへば君ガサッと落葉すくふやうに( )をさらつて行つてはくれぬか     河野 裕子

君を( )ち子を( )ち灼けるごとき掌よざんざんばらんと髪とき眠る     河野 裕子

雲は夏あつけらかんとして空に浮いて( )いなく君を愛してしまへり     柏木  茂

ましぐらな矢に真二つ裂かれたるリンゴの( )の散るやうな逢ひ     東  淳子

逢ふことが「栄養」となり夏こえてうつすらと( )をおびゆくからだ     松平 盟子

手を垂れてキスを待ち居し( )情の幼きを恋ひ別れ来たりぬ     近藤 芳美

あの夏の数かぎりなくそしてまたたつた一つの( )情をせよ     小野 茂樹

抱くとき髪に湿りののこりいて( )しかりし野の雨を言う     岡井  隆

いつまでも( )しくあれといはれけり日を経て思へばむごき言葉ぞ     篠塚 純子

( )はばなほ( )はねばつらき春の夜の桃の花散る道きはまれり     秦  恒平
 

 * 結婚・親子・夫婦

( )にて生まざることも罪の如し秘かにものの種乾く季     富小路禎子

誤りて添ひたまひたる父母とまた思ふ( )を吾はもつまじ     富小路禎子

急ぎ嫁くなと臨終に吾に言ひましき如何に悲しき( )なりしかも     富小路禎子

春の夜のともしび消してねむるときひとりの( )をば母に告げたり     土岐 善麿

ただ一人の束( )を待つと書きしより雲の分布の日々に美し     三国 玲子

襟カバー替えて布団を敷き終る侘しいのも( )が来る迄の二月     加藤 光一

木に花咲き( )わが妻とならむ日の四月なかなか遠くもあるかな     前田 夕暮

いまよりは( )といふべし手を執れば眉引ふせてすがるかなしさ     長谷川通彦

枕辺の春の灯は( )が消しぬ     日野 草城

幾度か口ごもりゐしが一息に受( )を告げて窓に立ちゆく     吉田よしほ

吾妻かの三日月ほどの吾子( )すか     中村草田男

胎児つつむ嚢となりきり眠るとき雨夜のめぐり( )のごとしも     河野 裕子

たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を( )江といへり     河野 裕子

産みしより一時間ののち対面せるわが子はもすでに一人の( )人     篠塚 純子

人間は( )ぬべきものと知りし子の「わざと( )ぬな」とこのごろ言へる     篠塚純子

ぢいちやんかといふ声幼く聞え来て( )話( )の中をのぞきたくなる     真行寺四郎

自閉症の子にやりたきをやらせをり( )をとぎ一粒の( )も零さず     真行寺四郎

もの言はず抗ふさまに居りし子が部屋に竹( )を振り始めたり     大島 静子

さからはず家業の大工となりし子に( )儀作( )を強ひるな妻よ     前田 米造

しまひ( )湯をながくたのしみゐし妻が( )槽に蓋を置く音がする     前田 米造

安んじて父われを責める子を見詰む何故に( )みしとやはり言うのか     前田 芳彦

( )上りの匂ひさせつつ売り残りの饅頭を持ちて妻が寝に来る     荒竹 直文

海みゆる窓べを吾にゆづりつつ旅の日も言葉すくなし( )は     岩上とわ子

いつの時もこの( )ありて耐へて来つ優しき言葉いはれしことなく     松本ふじ子
 

 * 愛

ほのぼのと( )もつときに驚きて別れきつ何も絆となるな     富小路禎子

( )人でいいのとうたう歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う     俵  万智

( )よよと啜れる男をさなくて奪ひしやうに父たらしめぬ     今野 寿美

かへすがへすその夜のわれを羞ぢらひて白( )つつめる薄紙をとく     今野 寿美

( )の最もむごき部分はたれもたれもこのうつし世に言ひ遺さざり     東  淳子
 

 * 安 住

ほそぼそと心恃みに願ふもの地( )などありて時にあはれに     畦上 知時

妻の手は軽く握りて門を出づ( )の日一日加はらむとす     畦上 知時
 

 * 不思議

大きなる( )があらはれて昼深し上から卵をつかみけるかも     北原 白秋

三輪山の背後より不可思議の( )立てりはじめに( )と呼びし人はや     山中智恵子

通用門出でて岡井隆( )がおもむろにわれにもどる身ぶるひ     岡井  隆

わが合図待ちて( )ひ来し魔女と落ちあふくらき遮断機の前     大西 民子
 

 * 平 和

鶴を折る ひさびさに鶴を折るゆびの指の記憶の根もとに( )火    佐佐木幸綱

地球よりベルリンの壁が消ゆるとう( )でしょう夢のような秋の日     冬道 麻子

鰤の刺身の皿に波立つ冬の海越の( )梅越の( )鰤     佐佐木幸綱

若きらが親に先立ち去ぬる( )を幾( )し積まば国は栄えむ     半田 良平

人は縦しいかにいふとも世間は吾には空し子らに後れて     半田 良平

二十万人の一人といへど忘れめや被( )者わが友新延誉一     畦上 知時
 

 * 命

おいとまをいただきますと戸をしめて出てゆくやうにゆかぬなり( )は     斎藤  史

死の側より照明せばことにかがやきてひたくれなゐの( )ならずやも     斎藤  史

我よりも長く生きなむこの樹よと( )に触れつつたのしみて居り     斎藤  史
 

 * 境 涯

ある( )らず無きまた( )らずなまなかにすこしあるのがことことと( )る     作者不詳

ひきよせてむすべば柴の庵にてとくればもとの( )はら成けり     慈円

難波江に( )からんとは思へどもいづこの浦もかりぞつくせる     谷崎潤一郎

ながき夜を( )は釘を打つている     佐藤 春夫
 

 * 俳句など

十六夜の長湯の( )を覗きけり     津崎 宗親

( )馬やいろはにほへとちりぢりに     久保田万太郎

夜なべせる老妻糸を切る( )あり     皆吉 爽雨

雪女郎おそろし父の( )おそろし     中村草田男

細( )妻に言葉を待たれをり     石田 波郷

牡丹( )その夜の妻のにほふかな     石田 波郷

ビイ玉を透かしみる子へ( )焼ける     奥田 杏牛

色紙にカアサマとある小さい( )     真苦呂

やはらかき身を( )光の中に容れ     桂  信子

鮎落ちて( )しき世は終りけり     殿村菟絲子

はつゆめのせめては( )のよかりけり     久保田万太郎

うらやましや我が心 夜( )君に離れぬ     閑吟集より

泣くは我 ( )の主はそなたぞ     閑吟集より

( )ると( )らぬは眼本で知れる 今朝の眼本は( )る眼本     都々逸
 

 * 詩

伊藤整『病む父』から 「みんな( )に言へ」等の部分

与謝野鉄幹『大石誠之助の死』から 「大( )無道の誠之助」の部分

尾崎喜八『妻に』から 「三つの( )」の部分

井上靖『時雨』

井上靖『別離』から 「( )に( )ってよかった」の部分           
 
 

  『青春短歌大学』追加出題

      以下は刊行本に収めていない、それ以後の出題分です。この
       ホームページで、教室で考え合ったことを纏めて行きます。
 

生きているだから逃げては卑怯とぞ( )( )を追わぬも卑怯のひとつ     大島 史洋

( )々のもの食ふ音の静かさよ     高浜 虚子

閉ぢし翅しづかにひらき( )死にき     篠原  梵

公園で撃たれし蛇の無( )味さよ     中村草田男

春暁や人こそ知らね木々の( )     日野 草城

ものの芽をうるほしゐしが( )降りに     林   翔

飽くをもて( )の終と思ひしに此のさびしさも( )のつづきぞ     与謝野晶子

ただ人は(   )あれ 槿の 花の上なる 人の世に     閑吟集より

ゆるやかに( )て人と逢ふ蛍の夜     桂  信子

先に死ぬしあはせなどを語りあひ( )びに似つる去年までの日々     清水 房雄

はかなしとまさしく見つる( )の世をおどろかで寝る我は人かは     和泉式部

くすむものは見られぬ ( )の( )の( )の世を うつつ顔して     閑吟集より

さきっちょで愛する人をどん底で愛して忘れてゆく( )( )を     冬道 麻子

それぞれにそれを言ひては御終いの( )みを秘めて六人家族     冬道 麻子

あれば厭ふそむけば慕ふ数ならぬ( )と心との中ぞゆかしき     紫 式 部

( )へど( )はぬふりをしてなう ( )ひ痩せに痩せ候     閑吟集より

吾がもてる( )しきものの卑しさを是の人に見て堪へがたかりき     土屋 文明

劫初より作りいとなむ( )堂にわれも黄金の釘一つ打つ     与謝野晶子

かぐはしき稚柔( )の尖る如す富士の峰見ゆ雲海のうへ     野村  清

のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足( )根の母は死にたまふなり     斎藤 茂吉

今( )ひと夜あづけてよしといひたれば君の片手を持ち帰るなり     篠塚 純子

たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近( )といへり     河野 裕子

( )品あり岩波文庫『阿部一族』     鈴木六林男

クレヨンに( )色といふ不可思議の色あり誰の( )とも違ふ     松平 盟子

とかくして不( )なくなる弱さをばひそかに怖る、秋のちまたに。     土岐 善麿

人の世の不( )をわれにをしへつるかれ今あらずひとりわが悲し     土岐 善麿

良夜かな赤子の寝息( )のごとく     飯田 龍太

眺めよき場所に席とり待つと言ひき遊びのごとく( )をば語りき     大塚 陽子

「畢」、猶/「( )」の面影宿すかな     吉野  弘

末の世のへろへろびとは見むも憂し旅にい往きて( )をこそ見め     吉井  勇

菊は情なきがために籬の下に開く 人は楽しまざるに因りて( )の辺に来れり     菅原 道真

母と娘が( )と( )になってゆく嫁に行きたい年頃である     俵 万智

あいみてののちの心の夕まぐれ( )だけがいる風景である     俵  万智

冬の水( )枝の影も欺かず     中村草田男

淋しい日一人の( )を仮想する     寺尾 俊平

子らはみな離り住みつつ故郷の( )にさびしき老い到るらし     岡野 弘彦

年たけて世のあり憂さを知りしとき悲しかりにし( )と思はむ     岡野 弘彦

われよりも( )き血の子は許しがたく少年院を妬みて見をり     春日井 健

露寒や( )々しきことは美しき     富安 風生

( )の中といへども髪をふりみだし人を追ひゐきながく忘れず     大西 民子

未婚の吾の夫のにあらずや海に向き白き( )ありて薄日あたれる     富小路禎子

墓の( )の男の( )にねむりたや     時実 新子

やはらかに人分けゆくや( )角力     高井 几董

蟋蟀が深き( )中を覗き込む     山口 誓子

哀しみは( )きの命が( )めるなれば子としおもひて疎かにせじ     窪田 空穂

歓びは哀しみよりぞ( )れたるわが歓びはわれのみのもの     窪田 空穂

なにせうぞ くすんで 一期は夢よ ただ( )へ     閑吟集より

月天心( )しき町を通りけり     与謝 蕪村

さくらばな陽に泡立つを目守りゐるこの冥き( )星に人と生まれて     山中智恵子

ひた走るわが( )暗ししんしんと堪へかねたるわが( )くらし     斎藤 茂吉

つねづねに( )にかけてするじひはじひのむくひをうけてくるしむ     至道無難

草原を駈けくるきみの( )が揺れただそれのみの思慕かも知れぬ     下村 光男

あの( )が岬のように遠かった。畜生!いつまでおれの少年      永田 和広

送り( )や音なくそよぎゐる( )木     上村 占魚

ひたぶるに人を恋ほしみ日の夕べ萩ひとむらに( )を放ちゆく     岡野 弘彦

春のめだか雛の足あと山椒の実それらのものの一つかわが( )     中城ふみ子

真白なる大( )の( )の肥ゆる頃/うまれて/やがて死にし児のあり     石川 啄木

月皓く死ぬべき虫の( )かな     秦  恒平

日のさせばそこはかとなき青空も巻きたる雲も( )とぞ思ふ     岡井  隆

いくたびも( )の深さを尋ねけり     正岡 子規

一枚の( )のごとくに雪残る     川端 茅舎

さみどりを食みてみどりに透きゆかむ青虫もわれも( )より成りき     作者 不詳

親は子を育ててきたと言うけれど( )手に赤い畑のトマト     俵  万智

放心のどこかで( )を使う音     時実 新子

黙っていた方がいいのだ/もし言葉が/言葉を超えたものに/ 自らを( )げぬ位なら     谷川俊太郎

朝の氷が一滴、細い剃刀の/刃のうえに光って、落ちるーーそれが/一( )というものか。     北村 太郎

茨木のり子の詩『自分の感受性くらい』から 「駄目なことの一切を時代のせいにはするな わずかに( )る尊厳の放棄」の部分。

尾崎喜八の詩『車窓のフーガ』から 「友情の長い一( )を織り上げてきた」の部分

高見順の詩『天』から 「どこからが( )であるか」などの数箇所
 
 

  * 平成五年度朗読の 『井上靖散文詩』一覧
 

   (37選。コピーして配る。 余白を短冊型に切り取り、課題と提題に応じる。)

「落日」「盗掘」「訣別」「人生とは」「元氏」「葡萄畠」「不在」「アスナロウ」「挽歌」「五月ー嫁ぐ娘に」「人生」「雨あがり」「ふるさと」「過失」「雨期」「淵」「友」「六月」「ある漁村」「鏃形の石」「猟銃」「海辺」「瞳」「カマイタチ」「高原の駅」「漆胡樽」「シリア沙漠の少年」「象」「凧」「雪」「そんな少年よ」「失踪」「愛情」「梅ひらく」「梅咲く頃」「編みものをしている娘」「愛する人に」
 

 
 

 * 平成五年度 『青春有情』 提題集

* 3教室。一年生中心の「総合A」は大教室で、前期のみ。三年生中心の「総合B」は小人数で、通年。二年生中心の「文学概論」は階段教室で、この年、前期申告九九七人。教壇の上にまで溢れた。後期は、やむをえず前記90点以下を割愛、三七三人。この年以外にも「挨拶」は欠かさなかったから提題はさらに多彩になっているが、まだ整理できていない。
 
 

* 自身の「名前」について
* 身にこたえて友人から受けた批評の一言
* 別れの体験
*「父」へ。
* 何なんだ、親子って。
* 今、真実、何を愛しているか。
* 何を以て、真実、今、自己表現しているか。
* 寂しいか。
* 心の支えは在るか。
* 真実、畏れるもの。
* 不思議、受け容れるか。
* 秘密をもつか。
* なぜ嘘をつくか。
* もう一人の自分を語れ。
*「位」の熟語一語を挙げて所感を。
*「式」の熟語一語を挙げて所感を。
* 故郷への思い。
* わけて逢いたい「  」先生。
* 科学分野に「国宝」が在るか。
* 清貧への所感を。
*(「心」の先生に倣って)「恋は(  )ですよ」
*「性」の重み。
* いわゆる「不倫」愛に所感を。
* 嫉妬との闘い。
*「参ったなぁ」
* 自分自身を批評し、試みに採点せよ。
* 挨拶について。
* 今、政治への発言。
* 東工大の一般教育、その他自由に。
* 心に残っている損と得。
* 他を責める我。
* 報復したか。
* 仮面をかぶる時。
* 結婚は譬えば「  」学か。
* 一生を一学年と譬えた場合、現に何学期の何月何日頃を生きているか。
*「脳死」「死刑」「自殺」の重みに順位をつけ、内の一つに所感を述べよ。
* 国を誇りに思う時。
* 親を頼るか・子に頼るか。
*「孤」「病」「兵」「貧」の重みに順位をつけ、内の一つに所感を述べよ。
*「大人の判断」につき述べよ。
* もう一人の自分に手紙を書け。
* 嬉し涙・悔し涙を流した記憶。
 

* 以上は、再度断っておくが、90分授業の添えの趣向であり、3科目とも、それぞれに中心の授業内容をもっていた。ただし、上の詩歌や「挨拶」の提題が、それぞれにその中軸の授業内容に関わるように意図し工夫していた。意図の芯は、学生に「教える」のでなく、学生に自分の根を「発見し、把握し、自分の言葉で表現してもらう」ことにあった。 秦